HIPPOPOTAMUS

コブクロを愛する河馬の戯言置き場。。

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小説2

小説1の続きです!
たぶん小説10まではいくと思います……(苦笑)




あっけなく、試合は終わった。
点はひっくり返って、九点差での勝利。
まあまあの結果だ。
バスケ部キャプテンで同じクラスの岩澤が、俺の肩を叩いた。


「助かったよ、またよろしく」

「次はもうちょっと点差抑えといてくれよ?」

「努力はするよ」

「どうだか」

「はは……あ、そうだ」


思い出したように岩澤が報酬の入った大きな紙袋を差し出した。
報酬、とはいっても、金銭ではない。


「サンキュ」


その紙袋を受け取り、大事に抱えて、ジャージのまま意気揚々とロッカールームを出た。



学校から家まで、歩いて十分強。
有名私立校である今の学校を選んだのは、ただ単に近いから、という理由だった。
真剣に上を目指して進学してきた他の奴らには刺されそうな動機だけど、俺はこの近さが気に入っている。いつもと変わらないごく平凡な道を、いつもより少しだけ軽い足取りで歩く。



学校と家のちょうど真ん中辺りにある薬局の角を曲がったとき、奇妙な感覚が俺を襲った。
懐かしいような、足が竦(すく)むような…そんな感覚。
威圧感を持つ、何かの気配を感じた。


「………っ!」


体が勝手に駆け出す。
頭より先に、体がその威圧感の持ち主を理解(わか)っていた。
走り出してから、ようやく脳で理解した。
これは、あの炎だ。



一心不乱に駆ける足に反し、頭の中は見事にこんがらがっていた。
どうして現実の世界にアレがいる?
いや、これは夢なのかもしれない。
できるならそう思いたかった。
バスケで作った膝の傷が痛んでいるけれど、そう思いたかった。
そうだ、きっと夢だ。いつもの夢なんだ。




家はもう目の前だった。
ふと、あの感覚が走った。
背に熱く重いものが近づいてくる。
近くなるにつれて、徐々に暑さが増していく。


「…熱っ!」


皮膚に直接、熱さが伝わった。
……もうそろそろだ。


夢が、覚める。




固く閉じていた目を開けた。
そこには、見えるはずの机もパソコンもなかった。
どう見ても、家の玄関だった。
かなり焦って逃げ込んだらしく、後ろ手にドアノブと鍵を握ったままだ。


「………夢じゃ…ないのか……?」

「夢なんかじゃねぇよ」
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