HIPPOPOTAMUS

コブクロを愛する河馬の戯言置き場。。

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「久」

久しぶりの小説です~。
今日のは新作、「YELL」か「轍」あたりのことをイメージして書いたものです。
できれば感想など、よろしくお願いします~~。。






『何を探していたんだろうか? それさえ忘れてしまった
闇の中手探りの日々には もっと確かに感じてたもんがあったのに』





ブースの中、俺はまた手を挙げた。
音を止めてくれ、という合図。
……もう5度目だ。


ブースの外には、心配そうな瞳がいくつも並んでいた。
作ったような瞳だと、そう思った。
その瞳の奥のあざけりが見えるようだった。
冷めた気持ちのまま、視線を巡らせる。


味方は居ない、そう思った時。
たったひとつだけ感じた、他とは全く異質な視線。

『信じてんで』

その目は言っていた。

『待っとるから』

そいつの声が響いた気がした。

『お前なら、やれる!』

優しく力強い何かが、俺の背中を押した。
自然と背筋がのびる。
そうだ、何を血迷っていたんだろう。
居るじゃないか。
もう何年も一緒に歌ってきた、俺の大ファンが。


俺は、もう一度マイクに近付き目を閉じた。
今までとは全く違う環境、疑いの目を向けるスタッフ。
でも、それがどうした?
俺には歌しかない、そのはずだ。
ここで止まってどうする!


静かに目を開き、再び視線を巡らせる。
スタッフ達の心配そうな表情に、今度は心が温かくなってきた。
深読みのしすぎだと自分を笑いながら、ずっと変わらない強い視線の持ち主を見やる。


見せつけたるわ、俺らの歌を。
お前が好きだと言ってくれた、俺の声を。


さっきまでとは違う温かな気持ちのまま、俺は手を挙げた。
もう一回お願いします、の合図。
何度となく聴いたあいつらしいメロディーに、心が洗われてく。
それに乗せるように、俺の体が音を奏で始めた。


静かに音が途切れた。
満足感が体中を満たしていた。
顔を上げると、驚いたようなスタッフ達の顔が目に入った。
そして、何故か自慢気なあいつの顔も。


このブースを出たら、言わなあかんな。
お前の作る歌はむつかしすぎんねん!って、笑いながら。
きっとその時は俺も、今のあいつと同じ顔しとんやろーけど。


そんなことを考えながら、俺はヘッドホンを置いた。

俺達は、プロとしての道を踏み出した。






こんなんですいません……;
ブランクがあったんで……(言い訳)
できたら感想いただきたいです!!
精進します……!!!
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